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事業モデル、為替、経営管理を取り上げる
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軽自動車より小さい1~2人乗りの超小型車を国土交通省が企画している
旨のニュースを先日知った。

この企画コンセプトの柱は2つで、高齢者に優しい自動車、
低炭素型まちづくりの実現というものだ。想定しているモノは、
2人乗り仕様の電気自動車らしい。

これに対するニュースの論評はというと、
既存の車と共生できるのか(道路渋滞や事故多発の原因とならないのか)、
市場性はあるのか、といったことを問題点として取り上げ、結論としては
現時点ではメーカーサイドに魅力が薄いので実現困難と記述されていた。


俺もその論評に賛成だ。理由は、商品を手に取る消費者のライフスタイル
がどのように変わり、どういうメリット享受できるようになるのか全く見えない
からだ。ただし、やりようによってはヒットさせることは可能と考える。


商品企画する際に一番重要な命題は何かというと、
その商品を消費者が手にすることで、消費者のライフスタイルが
どう便利になるかである。


革新的な影響を世にもたらした商品・サービス群はというと、ウォークマン、
インターネット、携帯電話が思いつくし、この他には、カップ麺、冷蔵庫、
電子レンジなどがあると思う。


前者は、従来なかった価値を提供している点で共通するし、後者は
従来の生活であった不満点を解消している点で共通している。


それでは、軽より小さい超小型車はどうなのかというと、
残念ながら(消費者目線に立つと)従来なかった価値を新たに提供して
いるとは言えない。従って、新市場の創出までには至らないだろう。
それでもヒットさせたいなら、従来あった不満点を解消するアプローチ
を取るべきと考える。


車を所有するに当たっての不満点は、維持費及び本体価格の高さだろう。

そこで、俺が役人であれば、車検制度の大幅な簡素化(低価格・点検義務
期間の長期化)、道路の安全維持目的で制限速度の上限設定や通行規制
(高速道路の通行不可)をセットにし、低価格な足車の普及をコンセプトとした
企画提案をするだろう。

追記すれば、販売価格についてもリサーチするだろうし、商品力強化として
一人暮らしと二人世帯を対象に、買出しが週に何度行われるかや、一度に
買う買い物量がどれくらいなのかリサーチし、荷台容量についてどの規模が
最適なのか情報収集すると思う。

とはいえ、上記を実行したら、正直軽自動車の市場を横取りする構図しか
思いつかないのが微妙だ。性能に大きな開きがあれば、カニバリは生じない
かもしれない。いずれにせよ、商品価格と政策的なメリットという双方からの
アプローチがないことには、大きな市場へは発展しないだろう。
 

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