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事業モデル、為替、経営管理を取り上げる
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どこの企業も、年次予算編成を行う。
会社の成長を前提におくもの(大風呂敷パターン)、収益を前
年並みとして黒字確保を果たす計画を練るもの、この2~3年
の会社業績をトレンドとして捕らえ、同程度の成長を見込む
ものなどあろうと思う。

しかしながら、これらはいずれも1つのシナリオに基づくものだ。
期中に外部環境(前提条件)が大きく変わった場合、緊急対応を余
儀なくされてしまう。最悪なのは、緊急対応で取る費用減らしと中期
経営戦略に向けた資源配分との間で整合性が取れなくなるパターンだ。
(これは、大いに憂慮すべき問題だ)

これに対する打開策として、シナリオプランニングがある。
シナリオとは、将来起こりうる複数の未来像のことである。
シナリオプランニングとは、環境変化をシナリオ化/想定することで、
不確実性に対し事前検討する手法のことである。

環境変数は、為替、原油価格、材料(資源)価格だ。換言すれば、
限利モデルに重大なインパクトのある要素を持ってくる。

シナリオについては、販売計画を元に組み立てる。
バラ色シナリオ、まずまずシナリオ、泥沼シナリオだ。

バラ色シナリオのときは、機会損失が生じないか検討する。
多少の環境変数が入っても、対応可能な場合が多い。
まずまずシナリオの場合、環境変数によっては思うように収益が
上がらない場合がある。従って、対応策を準備する。

泥沼シナリオが一番検討を要する。泥沼シナリオかつ
環境変化が厳しい場合、資金繰り対応がメインとなる。

在庫低減(稼動も低減)、仕入れ価格交渉(仕入れ数量は減るが
価格の据え置きを頼み込む)と同時に経営陣の報酬カットを行う。
まず、隗よりはじめよ、というわけだ。

次に、不採算拠点のリストラ、開発費カット、それでもだめなら
全社給与の削減(出勤日数や時間の強制減)、給与・賞与の分割
支給といった具合に、対応手順について事前調整しておく。この
事前取り決めがあれば、緊急時にも社内的な混乱を極小化するこ
とができる。月次キャッシュの黒字化が最優先課題となる。

シナリオプランニングは、不確実性に対する事前検討できる点で
優れている。しかしながら、何が一番パワフルかというと、経営が
うまくいっている場合でも十二分に活用できるところだ。

最悪シナリオを想定することで、常に最適な事業構造は何か自問
自答することができる。ウィークポイントを把握することができれば、
膿出しをどのタイミングで行うべきかの視界が開ける。

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