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事業モデル、為替、経営管理を取り上げる
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戦略という言葉が嫌いだ。
使われると立派に見えるからだ。

戦略とは、特定の目的に対する枠組みや方向性を指す言葉だ。
有名なのは、マイケル・E・ポーターの競争優位戦略だろう。
競合よりコストを下げるコスト・リーダーシップ戦略、
競争相手との差をつけて独自のポジションを築く差別化戦略、
市場の範囲を狭め、自社の強み(コスト/差別化)を生かす
集中戦略である。

競争優位戦略では、つとに製品の差別化/コスト・リーダー
シップ戦略がフォーカスされるが、それと同レベルで重要
なのがオペレーションモデルにあるというのが俺の持論だ。

事業構造や損益体質を分析するアプローチの1つにCVP分析
がある。それによると、損益分岐点を引き下げるには、
限利を拡大する/固定費を引き下げる必要があるとされている。
限利の拡大が製品の差別化戦略やコスト・リーダーシップ戦略
であり、固定費の引き下げがオペレーションモデルの見直しで
あると言える。

限利の拡大が重要ということに異論はない。
だが、それと同レベル、あるいはそれ以上に重要なのが
オペレーションモデルだ。


一般的に、組織が大きくなるに従って、固定費の引き下げが
困難となる。国内であれば簡単にレイオフできないし、予算
削減の必要性について各部門長は総論賛成するものの、
個別に予算カットするとなると、どの部門もやめてくれと
なるからである。

部門がある以上業務があり、そこでは業績評価が行われる。
業績評価する際、パフォーマンス評価は従来比で行われる。
そうすると高評価が欲しいのが人の常なので、結果として
コスト増体質が蓄積されていきがちとなる。

悪例の1つが、間接部門の業務クオリティーUPを目的とした
外注費増だ。発注をかけ、ああでもないこうでもないと業者
を評価する様を想像するだにおぞましい。根っこは効率化の
罠と同じである。

こうした事象を放置しておくと、無限増殖的に費用が増えて
いき、メタボ体質の組織となる。これを防ぐには、定期的に
"ゆらぎ"を与え、無駄を強制的に洗い出す必要がある。

俺が提唱する手法は、売り上げが20%(30%でも良い)
落ちたとして、その場合、目標黒字を果たすにはどうすべき
かというのをテーマにスタディーするというものである。

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